注 相当シビアな内容なので現在求職中とかの人、または心の弱い方は見ないほうがいいかも
   18歳以下の方にはむしろ読んでいただきたいです 

 

20××年 未確認飛行物体が地球を見下ろしていた 

キモ提督
「フハハ 二十年ぶりの地球だ 前回はしくじったが、今度こそ絶対に征服してやるぞ」

「提督、何処から制圧しましょうか?やっぱりNYあたりがいいですかね?」
「え?何言ってるの?いきなりBIG APPLEって!
おまえ厳しすぎるよ!しょっぱなからそんな強そうな所行って、もし負けたら自信なくなるし!」

「えーとじゃあ中国とか」
「なお怖いわ!全国民数億人が拳法遣いらしいぞあそこは!大陸から離れろ!もっと優しくしてよ!」
「では中国の隣のこの小さい島国どうです」

「日本か!いいな ご飯が美味しいし では日本のどこからいこうかな・・」
「まあ 首都の東京からじゃないですかね」


「おまっ!お前は鬼か!東京にはな、朝昇龍とか白龍とかデーモン小暮とか武論尊とか 恐そうな名前の人がいっぱいいるんだぞ!絶対危険だぞ!」

「じゃあ大阪」
「鬼畜生!何を言うか!あそこにはな、ミナミの帝王とか居るんだぞ!よくわからないが凄い恐いぞ!おまけにあそこはな、豹やライオンなどの猛獣の柄を纏った主婦がうようよしてるんだぞ!凶暴そうだ!おまけになあの都市じゃ、会話にオチがつかなかったらフルボッコという状態にされるらしい!修羅の国だぞ!ほんと、ねえ頼むから絶対勝てそうなところにしてくれよ」
「えー・・ああ じゃあこの大阪の隣の県はどうですか?」


「おお!いいね絶対勝てそうじゃん 南半分無いし(笑い飯が言っていた)」

彼らは協議の結果、奈良に降り立つこととなった
さて 奈良はこの脅威をい防げるか!?

低所得戦隊デフレンジャー5 第二話 俺たち登場!


地球を侵略しようとやってきた異性人達は
慎重な協議の結果 とりあえず奈良に降り立った

「手ごろな採石場を見つけて着陸したはいいが・・・何も来ないな」
「提督、もう二時間くらい待ってますよね、こんなに無反応のは初めてですよね しかし何故、私達は律儀に何か来るのを待っているのでしょうか」

「おや こんなど田舎にもバスの停留所があるんだな」
「採算とれてるのでしょうかね おや こんな辺鄙なところで下車する人が
 いるようですよ 何しにきたのでしょう」

「おい なんか叫びながらこっちに走ってくるんだけれども・・」
「まさか・・・ですよね」

「ま・・待たせたな!!低所得戦隊デフレンジャー5登場っ!!」
「よくもこんな交通の便の悪いところに着陸しやがったな!」
「ハアハア・・」

言いたいことが多すぎて困惑するキモ提督であった
続く・・

低所得戦隊デフレンジャー5 その3 俺たちに質問ある?!

前回までのあらすじ
宇宙からの侵略者キモ提督は奈良に下り立ったが
二時間待たされた挙句
やってきたヒーローはいろいろ変だった・・

言いたいことがいろいろあったがまずは大前提だろうと
キモ提督は思った
「デフレンジャー5とかいってるけど三人しかいないんですけど!」


「何を言うか貴様!今日は何曜日かわかって言ってるのか?!」
いきなりリーダーがキレた!

「え・・・何怒ってるの?日曜日だけど・・」


「日曜に大の大人を、なんのアポもなしに呼び出して5人全員揃うわけないだろ!」


「は?何言ってるの?緊急事態だぞ?正義の味方だろ?普通こういうとき何があろうと速攻出動するだろ??」


「そうは言ってもな!どうしても譲れない事情はあるっ!今日はなっ
 デフレンジャーみどりみのあお は地方公務員試験の日なんだっ!」

「は?!なんだその名前・・いや名前はあとでいいや・・
 何い!ヒーローのくせに転職希望していいのかよ!なにその心意気!」


「貴様みたいな気楽に宇宙でフラフラしている異星人なんかに話したってわからないだろうがな、みどりみのあおはな!今度結婚するんだよ!
だからな!もういいかげん安定した職に就かなきゃってスゲエ試験勉強頑張ってたんだよ!あいつ29歳だから今年が最後のチャンスなんだよ!もう後がないんだよ!貴様にそんなヤツの将来への希望を潰す資格はあるのかよ!」
解説しよう 
地方公務員の年齢制限 地方・職種によって年齢制限は違いますが大体29歳あたりが最終ラインです なりたい人急げ!

「え?なに?貴様ら安定した職じゃないの?国防だろ?国の管轄だろ?」


「俺たちはな・・・・契約社員なんだよ」


「え!そんなばかな!」


「たしかに以前は国の管轄だったさ!だけど民営化されちまったのさ!
 全く厳しいぜ おまけに完全歩合制だなんてな! 
 ちくしょう あんな事件さえなければ・・・」

あんな事件とは何か?次回へ続く


低所得戦隊デフレンジャー5 その4 俺たちの年収は聞かないでくれ

デフレンジャー前回までのあらすじ
この世知辛い世の中、緊急出動より公務員試験のほうが
重要に決まっている!
デフレンジャーはの雇用条件が厳しいことが発覚
一体何故?

デフレンジャーが非正規雇用な理由を解説しよう
数年前、前任のデフレンジャーレッドが待機時間中にパチンコして
暇つぶししているところを写真週刊誌にスッパ抜かれたのだ・・
国の税金の使い道に対して国民の視線が厳しいこの世情
それはもう叩かれに叩かれまくった・・
それまで公務員として固定給を貰っていた彼らだったが
待機時間中の給料も国民の税金から支払われるのはおかしいとか
なんとか言われ あれよあれよというまに民営化されてしまい
そういうわけで経営もそれまでの余裕はなくなり
なんと完全歩合制でおまけにボーナスも出ない契約社員となってしまった

彼らの悲劇はここからはじまったのである


「アホだな 前のデフレンジャーレッド・・しかし完全歩合制って厳しくない?出動ないときどうすんの?」


「ああ、本当に厳しかったぜ ここ半年何も攻めてこなかったからな・・」


「じゃあ何して生きてたんだよ!?」


「日雇い派遣でどうにか生き延びて来たぜ!まじきつかったぜ!
時給千円以上のお仕事!とか言ってるけどさ あれ 交通費出ないんだぜ・・
交通費と昼食代引いたら虚しいもんだぜ!
他県の工場とかに行かされた時は比喩でなくてマジで鳥になりたいとか
思っちゃったぜ!おまけにオレは人見知りだから、毎回違う職場に行かされると緊張して無駄に疲れたぜ・・」


「大変だったんだな・・・」



「ああ、いろいろやったさ 工場で携帯組み立てたりとかな 単純作業だから別に難しくはないんだけどさ ああいう作業してるとさ、頭は暇だからいろいろ考えちまうんだよ・・人生・・とかさ ああオレは四年生大学まで出て一体何故ここにいるんだろう・・とか 十年後もこのままなのか?なんてな  分譲マンションの看板持ちとかもあったな あれただ看板持ってるだけだから楽なんだけど、考えてみたらそんな看板立てるなんて棒にでも出来ることさ・・オレという人物は棒に等しい・・ああつまりオレはでくのぼうなのか!って・・」

「お!お前!思いつめすぎだよ!そんなことないって!」



「なんかホント 世の中なんなんだろうなあとか思っちゃったりしたぜ
 それなりに頑張って働いてきたつもりなんだけど全然向上していかないんだよなあ 知ってるか?派遣会社は儲かってるみたいなんだぜ なんせ球場の名前とか買い上げれるぐらいだし・・」

解説 派遣の仕組み いささか誇張して描かれておりますが大体こんなもん




「世の中搾取する側とされる側でできてるんだぜ!
一体俺たちはどれぐらい搾取されてるんだろう」


「・・・なんか既に征服されている?」

いたたまれない現代社会の闇に動揺するキモ提督
果たして彼らは戦う気があるのか?

続く