製作工程
錺金具の技術を使った製作工程の一部を紹介します
こんな一枚の銅板から始まります!最近銅の価格が倍になりました・・中国の経済発展の余波がこんなところにも!
油性ペンで下書きします(今回のテーマは法隆寺の邪鬼!)
たくさんのタガネを使って彫るわけですがこれらタガネの先は自分で加工します。どこにも売ってはおりません
東急ハンズや彫金用品を売っている店でタガネの株を買い、ヤスリでじわじわ削り、バーナーで焼きしめます。根気のいる作業です。二年がかりで必要に応じて作り三十本くらいに増えました。が、師匠の所は1500本・・まだまだですわ
鋼鉄の台の上で金槌でたたきながら掘り進めます。蹴り彫りという掘り方で、削り屑はでません。最初はこの蹴り彫りが全く出来なくて苦労しました。決め手はタガネを支える左手です。気を抜くと金槌が剃れて左手を撃ちます!
足の小指をぶつけたようなやり場の無い痛さです
彫あがりました!このあと、目の部分を糸鋸で透かし彫りにします。この色のままでも綺麗といったら綺麗なんですけど
硫黄の溶液で硫化着色して落ち着いた風合いを出しました。リングケースの蓋にします。なんだかんだでこんな小さい物に二時間以上かけてしまいました。
このままさらして置きますと黒く変色しますのでニスで皮膜を作って完成!